1 従業員にとって、会社にとって、最適な選択を。
職場においてメンタル不調者の方がでた場合、会社としてどのように対応するのかという部分は非常に重要な局面となります。心身に不調をきたした可能性の高い従業員が「働きたい」といった場合、その言葉のみをもって漫然と働かせてよいものでしょうか。場合によっては、当該従業員にとっても、さらなる体調の悪化を招く可能性さえあります。その意味でも、会社として毅然とした対応が求められる場面があります。
2 受診命令や休職処分について
メンタル不調が疑われる従業員に対し、医師の診断を受けるよう会社が受診命令をすることが考えられます。その際、まず①就業規則における規定の有無、②規定がなくても勤務状況などから一定の病状が疑われ今後の勤務への支障が想定される場合は、合理的かつ相当な理由のある措置として受診命令をすることができます。
仮に、受診命令に対し当該従業員が合理的な理由なく拒否した場合には、場合によっては業務命令違反を理由とする懲戒処分の検討も選択肢に入れなければいけません。
また、休職処分をする際、その休職の期間をどう設定するか、期間満了による自然退職の定めの有無等については、いかがでしょうか。特に、通算規定があるか否かは非常に重要な点となります。これは一定の条件のもと、復帰後に再度休職に入った場合には、以前の休職期間と再度の休職期間の期間計算を合計(通算)するものとなります。適切な労務提供を受けるために、会社としてどのような手順にて対応するかという点は、改めてご確認いただければと思います。
長崎オフィス所長の種田と申します。「種田(たねだ)」という苗字は、長崎県では珍しいかと思います。長崎出身の妻との結婚を機に移住し、3児の父として、仕事にも家庭にも奮闘しております。
「心は熱く、頭は冷静に」を信条としています。お客様に寄り添うとともに、冷静かつ客観的な視点を意識して案件に取り組んでおります。お客様と常にコミュニケーションを絶やさず、その思いを実現できるよう、尽力して参ります。